根拠はない

マイティースイズデリシャス

ICLを受けた話

2023年にICLを受けて目がめちゃくちゃよくなりました。目の中にコンタクトレンズを埋め込む手術です。レーシックも考えたのですがわたしの最強度近視ギリギリの視力と乱視から結果ICLとなりました。

 

2023年の7月末にコロナになってそのままお盆休みに突入。
1日の半分以上を寝て過ごし、コンタクトレンズを使わない生活が続いたのでふと思い立ち以前から気になっていたICLを調べてみたところ、検査2週間前からコンタクトレンズ使用禁止だったのでちょうどいいやと思い申し込んでみることに。

ICLは認定医資格を持つ先生でないと執刀できないそうなのですが、その中でもICLエキスパートインストラクターという上位ライセンスを持っている先生がいる病院を選びました。失明することはほぼないとは言われているものの、目の手術に万が一のことがあったら悲惨なので思い付きの行動ではあったものの、ここは慎重に選びました。

事前検査

2週間の裸眼・眼鏡隠遁生活を経て受けた初回検査は視力・眼圧・細胞の量?の調査、瞳孔を開く目薬と麻酔のための目薬をさして黒目のサイズをはかるなど、1時間半から2時間ほどかかりました。目薬を何度もさしていると元々遠くが見えないのに、さらに近くも見えなくなって恐怖でした。また黒目のサイズを測るとき目を閉じられないように器具を取り付けたのが楽しくて、帰りにコンビニで牛乳を買って飲みました。

初回検査後にコンタクトレンズ復帰できるかと思っていたら2回目の検査を行わないとコンタクトレンズができないとのこと。初回検査後にコンタクトレンズを着用してしまうとまた2週間裸眼・眼鏡拷問を受けないと2回目の検査を受けることができなかったので、もっとも早く予約ができる日に実施しました。
2回目は視力が安定しているのかどうかの確認が主になるようで、初回ほどかからずに終了しました。2回目の検査時にICLレンズ代金のみ支払い、病院がICLのレンズを発注し、入荷してから手術日の調整、手術当日にレンズ代金を除く施術代を支払いの流れが通常ですが、レンズの入荷が遅くなった場合施術が翌年に繰り越しになり、ICL手術費用の領収書も翌年の日付になってしまう可能性がありました。
ICL手術では医療費控除を受けることができるのですが、できれば2023年度分で確定申告をしたかったので病院に便宜を払っていただき2回目の検査時に全額を支払いました。翌月のカード支払いが他の支払いも合わせて三桁万円になりさすがに興奮しました。

初回検査と2回目の検査が8月末、幸運なことに9月半ばにはレンズ入荷の連絡がありました。状況によっては数か月かかることもあるそうでラッキーでした。もしかしたらICLを受けがちな視力のボリュームゾーンだったのかもしれません。
その後病院とのやりとりで11月末に手術を受けることが決まりました。

手術3日前から1日に4回コンタクトレンズを外して目薬をさす必要がありましたが手術前日までコンタクトレンズを着用していてもよいとのことで、2週間使い捨てのレンズを1日で使い捨ててみたりと富豪のような生活を送り当日を迎えました。

手術の日

当日はコンタクトレンズ禁止なので眼鏡を外して歩いてみたり、最後の目が見えない状態を楽しみながら病院へ向かいました。

受付後、簡単な検査をしてから早々に目薬祭りが始まりました。黒目のサイズをはかったときと同じ麻酔と瞳孔を開く目薬です。名前を書いたシールの貼られた長いスモックのような物を着用し、給食係たいな帽子をかぶり、わたしと同じように手術を待つ人たちと静かに待合室の椅子に座り、時折看護師さんがいれてくれる目薬を大人しく受け入れる時間がたぶん30~40分ほど続きました。徐々に視界がボヤけ、ひとりずつ人が減っていく中いよいよわたしの順番がまわってきました。
生まれて初めての手術室入室だったのですが、目があまり見えていなかったのが残念です。

歯医者さんのような椅子に座り寝かされ、先生が「今からこれを入れますね」と目の前でICLのレンズをかざしてくれたのですが、なんせ目薬祭の後なので何も見えませんでした。
手術中は天井の3つのライトを見つめていてほしいとのことでしたが、途中でオレンジがかった肌色に薄いピンクに灰色が少し混じったような色で塞がれライトが見えなくなる瞬間がありじゃっかんパニックになりました。
また、黒目の上の部分を切開しレンズを目の中に入れる工程で、痛くはないものの何とも言えない不快感が辛くて辛くて足の指をずっと動かしていました。感触の不愉快さからか脳貧血のときのようなショックを感じて息が上がりました。

目は二つありますからね右目が終わってから次は左目です。インターバルのときに先生が言ったのは「麻酔が効きにくく痛みに弱いタイプですね」だったので、もしかしたら他の方はそこまで感触も感じないのかもしれません。
左目が始まったときには看護師さんが手を握ってくれたので思い切りギューッとさせていただきました。優しい。ありがとう。でも途中でほどかれました。悲しい。

手術自体は両目でもしかしたら10分ちょっとで完了したかもしれません。終わってすぐはまだピントが合わずボヤっとしているものの、明らかに手術前より見えていた気がします。
30分ほど病院で休憩をして簡単な検査をしてから解散だったのですが、待合室で他の方々と同じように椅子にかけようとしたところベッドで寝ますかと聞いていただいて申し訳ない気持ち。休憩後の検査でも問題なく、前もって準備していた保護メガネをかけて病院を後にしました。
保護メガネは病院で買うこともできたのですが、楽天で花粉用のサイドもカバーできるものを購入しました。しばらく外出時はもちろん家の中でもかけている必要があり、お化粧もできない時期にかけるので顔に合うものを探したほうがましな気分ですごすことができます。

翌日も朝いちで術後検査があったので病院の近くのホテルにチェックイン。なんと手術当日はお風呂に入れず、もちろんシャワーもダメで、洗顔も禁止。さらに2時間おきに3種類の目薬をさす必要があります。
手術前にICL体験ブログを散々読んでいたので疲労や何やら覚悟していたのですが予想外に普通で、麻酔の効果もなくなってきたころにはコンタクトレンズを付けているのとほぼ同じように見えるようになっていました。ただ、ライトを見たときに白いラインがシュインシュインと円をかくのが気になりました。
また徐々に目が乾いた時のような疲れが出てきたり、コンタクトレンズをつけたままオイル洗顔をして目の中でオイルの膜が張っちゃったときのようなモヤモヤとした見えにくさがあったり、左目がコンタクトがずれた時のようなレンズ曇ってるように白っぽく見えたり、まさか失敗したのではと不安になりました。

寝る前に目を避けて顔を拭き、準備しておいたドライシャンプーを使ってみたもののすっきりせず、せめて今が夏でなくてよかったと思うしかできませんでした。いざベッドに入っても目が見える状態で眠るということが小学生の低学年のとき以来だったことを思い出し、なんだか悪いことをしている気持ちになって、コンタクトレンズをつけたままお昼寝をしたときのようにしっかり眠れずうつらうつらしながら朝を迎えました。

手術のあと

翌朝早いすぎる時間に目が覚めたので、喫茶店でゆっくり朝ごはんを食べて病院で向かいました。夜ほどではないけれど明るい場所でも太陽の光が反射すると白いラインが気になりましたが、モヤモヤも白っぽさもなくなっていました。

検診も30分かからず終わり、視力はなんと1.5になっており目がとても良い人に大変身を遂げていました。気になっていた白いラインは、手術前から話に聞いていたハローグレア現象でした。なくなることはないけれど、慣れて気にならなくなるそうです。確かに手術後1か月以上経った今でも白いラインは見えますが物を見るのに邪魔にはならず気にもならなくなりました。

手術翌日からは1日中保護眼鏡、1日4回3種類の目薬を点眼、洗顔、洗髪は3日ほど禁止。洗顔はふき取りパッドで対応、洗髪はタオルを目元に掛けエクソシストのリーガンスタイルで対応。感染症を予防するためにも止めたほうがいいのは分かるのですが、どうしても我慢できなかったです。自己責任で。

1週間後に再度検診がありました。この日も30分とかからず終了し、視力は変わらず1.5、ICLのレンズもきれいに入っているということで一安心。ただ乱視があるためレンズがズレてしまうと見えずらくなり再手術となってしまうので今後も目をこすらないように注意をしなければなりません。
1日4回3種類の目薬は継続、目元のメイクは引き続き禁止ですが頬から下の化粧と保護眼鏡が免除となりました。さらにその後1か月検診で問題のないことを確認していただき、目薬も1日2回2種類がなくなればおしまい、目元のメイク解禁ということでようやく人権を取り戻すことができました。

この日、病院の後に免許センターで眼鏡など条件解除をしてきました。目の中にレンズが入っているので正確には裸眼ではないのですが、運転免許的には裸眼と同じ扱いになるそうです。日常的に着脱可能かがポイントかもしれないですね。
今後3か月検診、6か月検診があります。何事もなくクリアできるといいなと思います。

ICL受けてみて

今のところ受けてよかった、満足しています。

見え方はコンタクトレンズのときと同じなので劇的な何かがあったわけではありません。しかも毎日何回も目薬をさしたりお化粧ができなかったりと不自由が多かったのでまだ完全に手放しでコンタクトレンズのときよりも楽とは言えませんが、それでも起きてすぐ目が見えることで生活は変わった気がします。
大きな地震など災害があったとき、寝起きであっても目が見える状態で動けたり、替えのコンタクトレンズや洗浄液を準備しておく必要がないのはものすごく大きいと思います。

人によって合う、合わないはあるとは思いますが、わたしは受けてよかったです。